こんにちは。
グローバル留学センターの橋本です。

近年、カナダでは学生ビザや就労ビザ、永住権申請など全体としては向かい風が吹いています。
理由はカナダ政府がカナダのキャパ以上の留学生、外国人労働者、移民を受け入れて来て、住宅不足により家賃の高騰、医療不足(病院で直ぐに診てもらえない)、カナダ人が学校を卒業した後も仕事が見つからない、若年層の失業率の上昇などによる、人々に不満の爆発、治安の悪化などが背景にあります。
とあるアンケートによりますと、過半数以上のカナダ人がこれ以上の外国人の受け入れには否定的、政府の政策に不満との事です。
という訳で特に昨年くらいから移民省は外国人の受け入れに否定的な方針に急激に舵を切り始めました。
昨年から言えば、カナダ全体の学生ビザ発給数の削減(PAL制度の導入)、州によってはPNP(各州の移民制度)の停止、これまで永住権が取りやすかった職種も必要条件のスコアが大幅にアップし非常に厳しくなったり、直近の大きな変更としては下記に貼っている様なルール変更です。今後90日以内に高所得者を対象にする外国人労働者の規制の発表もあるようです。

 

現在のカナダの状況を簡単に言うと、「カナダも他の先進国と同様少子化で、労働力、インフラの維持に外国人を積極的に入れる対策をしてきました。一方で、「外国人労働者、移民は必要」、だけど「カナダ人が就きたい仕事は取られたくない」という相反するする考えがあり、カナダ人がやりたくないブルーカラーの様な仕事、過疎地での仕事を外国人、移民に担ってもらいたい訳です。しかしながら、カナダ人が就きたい職業に優秀な外国人がどんどん入ってきて、現在は、カナダ人が無職なのは外国人が職を奪っているからだー外国人労働者を抑制しろーっ、おまけに住宅不足で家賃が高すぎるー」ってなっている訳です。ちなみに7月のバンクーバーの失業率は5.7%、トロントは7.7%だそうです。(参考:日本は2.5%)非常に高い失業率となっています。

↑はトルドー首相の投稿です。
首相がこの様に言うので、今後は間違いなく外国人が就労ビザを取得するハードルが上がるかと思います。
最近の移民省の大臣の発言や、今起きているルール変更などから考えると、今後しばらくは移民受け入れ人数は大幅削減、カナダで人材が不足している職種、過疎地以外では就労ビザや永住権の取得など非常に厳しくなるかも知れません。
これまで外国人の受け入れに寛容だったカナダも、今後をさらに掌を返したような政策に舵を切る可能性が有りますので、
今は大丈夫な永住権を取得する方法も、数ヶ月後にはもう厳しくなっている可能性があります。
なので、例えば「幼児教育(保育)であれば簡単に永住権が取れますよー」っと言った留学エージェントや移民コンサルタントのセールストークはあまり鵜呑みにしないようにしてください。
カナダ永住権を取得されたい方は、日本人以外にもたくさんいます。みんな必死で、取得しやすい職種には一気に群がります。なので今取りやすい職種、地域も厳しくなる可能性が十分にあるので、その事を予め理解しておいてください。

最後に、以前まで※Co-op留学(コープ留学)が非常に人気でしたが、最近は下火になっている様に感じます。
※Co-op留学はカレッジで専門プログラムを学んだ後に、就労(コープ)ビザで同様の分野で働く事ができる為非常に人気の留学スタイル
理由は日本の留学エージェントでインスタやYouTubeで、「現地就職、キャリアップ」などでCo-op留学の動画を上げまくっていたエージェントが今は掌を返した様にフィリピン留学推しになって来ているからのように感じます。
理由はコープ留学の現状に有ります。
現地で学生を見ているとエージェントとしては、コープ留学はカレッジで専門分野を学んだにも関わらず、理想とする専門職に就くことなく帰国される方が多いのが現実です。
特に人気のデジタルマーケティングやIT系でコープ留学を検討されている方は特に注意が必要です。
コープ留学でエンジニアとして現地企業で働ける方は、非常に非常に稀で、実務経験がないと、採用はほぼ不可能です。
昔、この学校のITプログラムを出れば就職がある!と言われていた公立カレッジのBCITの卒業生でも未経験だと就職が出来ていない状況です。多くの方が飲食店で働き、学校側は無理くりコープ先の対象として飲食店での仕事を認めています。(ホスピタリティー系のプログラムでしたら飲食店でも全然大丈夫です。)
大学生ならまだしも、社会人としてある程度キャリアを積んで来た30歳前後、それ以上の方が飲食店でアルバイトの様な仕事をしていて、それがキャリアップに繋がるでしょうか。

SNSを見ていると下記の様な投稿をされている方がたくさんいます。

留学エージェントに相談中で、コープ留学をゴリ押しされている方がいたら一旦冷静になって考えてくださいね。
エージェントの体験談やSNSに出てくる成功例を見てコープ留学に夢を持ち過ぎるのはやめてくださいね。
ただし、専門スキルを学ぶ事は決して無駄では有りません。多くの留学生は日本に帰国するので、現地で働けなくても、これから少子化が進み、慢性的な人材不足に苦しむと言われている日本のエンジニア業界では、国際的な経験を持つエンジニアの需要はよりいっそう増えていくと思われます。なので英語力、専門スキルを付ける為に留学するは全然有りです。
ただ、コープ留学のキラキラした情報だけを鵜呑みにしないで、海外で就労経験ができ、生活費も稼げる程度に考えて頂くと良いかと思います。

本日は厳しい投稿となりましたが、現在のカナダの状況をお伝えさせていただきました。
弊社では現地にスタッフがいる強みを活かして現地の最新情報をご提供しています。
カナダ留学、ワーキングホリデーを検討されている方はお気軽にご連絡くださいね!

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